宇宙手帳

広く日常。

趣味ってどういうものをいうのでしょう。

少し前の記事で、「わたしはいろんなことに手を出してはすぐやめてしまうから、何も続かない。薄っぺらくて中身のない人間です」的なことを書きました。

「多趣味のようで無趣味なのかも」とも。


確かに、持続力はない。
自分の人間性、深くて厚いとは口が裂けても言えない。


でも、よくよく考えてみると、自分には別の能力があるような気がしてきました。


それは、「再開力」とでもいえばいいのか。

自分の半生を振り返ってみると、何かに夢中になっても10年くらい続けてやめてしまったりもしているのですが、その数年後に、何らかのきっかけでそれを再開して、以前と同じかそれ以上に楽しんでいる……というパターンが結構多いことに気が付きました。


精神を病むほど嫌な思いをしたせいでやめてしまった趣味。でも10年後くらいに、別の方向性で再開して、すごく楽しんだ。ということもありました。


月例課題のランキングとか、賞を取らないと認められないとか、そういう競書主義的なところから離れて、自由に書くのが今は楽しい。
先生のお手本とそっくりに書くのではなく、原本の拓本などを臨書するのがまた良いのです。


写真も、以前は人に注目されたり承認されたりするためにやってて、その後はスマホで記録を撮るばっかりになって、しばらくの間本当の意味で写真を楽しむことができてなかったのですが、今は、写真を始めたばかりの頃みたいな感じで、楽しく撮ってます。


イタリア語や中国語もそう。
中国語など、8年以上も休んでたけど、仕事をきっかけに再開して、前よりずっとレベルを上げた。


「子供の頃からずっとこれが好きで続けてます」と言えるものはやっぱり、ない。

でも、「長い目で見るとそれなりの期間続けていると言えないこともない、という程度のものなら、いくつかあります」くらいなら、言ってもいいんだろうか。

ブランクあるけど、「続けてる」と見做していいですか的な。


……やっぱり、自信はない。


だから、写真なんかは、「写歴〇年です」みたいなことは言えない。初心者みたいな顔をして撮ってる。

書道も、「かつては六段でした」とか、言えない。昔やってました、くらいのことしか言ってない。


「わたしはこれを続けてるんだぞ!」と胸張って言えるほどの自信がなくて、初心者風を装って、コソコソ楽しんでる程度だけど、こんなのは趣味と呼んでいいんだろうか……。
やっぱり無趣味の域なんだろうか。

わからない。