宇宙手帳

広く日常。

カメラと写真と

年末に修理に出していたRollei35Sの修理が終わったという連絡があったので、朝カメラ屋に行って、Rolleiさんを連れて帰ってきました。


その後、フィルムで撮られた写真の写真展を2つも見に行くことができました。
写真展2つとも、規模は小さかったけど、フィルム撮影の良さを堪能できるよい展示でした。

f:id:oolongchai1211:20190113185654j:plain
2つめの写真展でいただいたり買ったりしたもの。

それから、カメラ関係の古い本が多数置いてある喫茶店で小一時間、ミルクコーヒーを飲みながら(カフェラテとかカフェオレとかいうネーミングじゃないところが好き)、赤瀬川原平さんの中古カメラの本を読みました。


赤瀬川さん、カメラだけじゃなくて万年筆もお好きだったんですね。もうすっかり同病相哀れむ感じで読みました。

金属カメラや万年筆に惹かれてしまう人は体内磁石を持っているそうで、この病気は主におじさんの持病らしいんだけど、まあわたしもおじさんみたいなもんだから納得……。

写真展で話すこと

そんな感じで、楽しい1日になったワケですが、写真展に行くと、ちょっとだけ心にわだかまりが残ったまま会場を後にすることがあります。

撮影者の方と少しお話などさせていただくと、
「写真撮られるんですか?」
と訊かれることがあります。
訊いてる方は、社交辞令というかもう挨拶みたいなもんなんだろうなと思うのですが、わたしはそう訊かれるのがなぜか苦手です。

この質問を受けると、なんかビクゥッとしてしまって、
「い、いえ、本格的に撮ってるわけじゃないです!」
などと後込みしてしまうので、会話がとぎれてしまうのです。

それ以上訊かれたくもないので、会話がとぎれて半分ホッとしてるんだけど、
「なんでわたしはこの質問が苦手なんだろう。ちゃんと会話できないのかYO」
と自己嫌悪に陥ってしまうのです。

写真を撮るのは楽しいけれど

数年ぶりにフィルム写真撮影を再開して、とても楽しいし、自ずとフィルム写真の写真展を見に行く機会も増えて、充実してきたなーと思います。

だけど、こうしてブログなどでは写真をやってることを平気で話しているのに、写真展で作家さんに「写真やってるんですか」と訊かれるとビビるという実態があるわけで。


写真やってることを知られたくないのかな、と自問してみる。
決してそういうわけでもないみたいなんだけど、どうやら、
「写真展を開催するような写真作家と自分とは格が違う」
という思いがあるようなのです。

自分がやっているのは、お散歩写真に過ぎなくて、作家さんと写真について語り合うような資格は自分にはない。
そういう心境なのです。


本当は、写真の話とかカメラの話とか、したいと思っているのに、そういう変な意識が邪魔をする。

で、少しは作家さん(=本格的に写真をやっている人)と対等に話がしたいという思いが高じて、写真教室にでも通ってみれば、気持ちが変わってくるかも?という妄想が生じてきました。

だけど。

教室に通うほど、わたしは表現を追求したいんだろうか。
散歩写真で満足してるんじゃあなかったんだろうか。
わたしの写真はそもそも自己満足のはずなのに、技術的に上手になったら何が変わるというんだろう。

高い授業料を払って教室に通って、写真うまくなる必要なんかあるのか?


そんなことを考えて、写真との向き合い方がどんどんわからなくなってきてしまいました。

写真に対する思いがあやふやだから、写真展で話しかけられても会話が続かないんだろうな。
ブログにはこうやってブツブツと長文を書いているというのに。