クラシック(風)写真散歩
芥川龍之介の『松江印象記』を改めて読み直し、全編書写もしました。
ついでに、新しい(発売された時期からいうとそんなに新しくもないけど)カメラで、芥川龍之介ゆかりの場所を撮り歩いてみたくなりました。
まずは月照寺。
松平家の代々の殿様の墓所。
月照寺という名前が素敵だなあと思っていたら、初代松平直政公の生母が月照院という名前だったのだとか。
ところで、上↑↑の写真は、フィルムシミュレーションをベルビアにして撮ってます。
このカメラを買った大きな理由は、フィルムシミュレーションに「クラシッククローム」があったことです。
人様の写真ブログで、美しい写真を撮られていて、それがフジXシリーズのデジカメで、フィルムシミュレーションをクラシッククロームで撮られていると知り、ずっと憧れていました。
でも、今まで自分が所有してきたXシリーズには、どれにもクラシッククロームが入っていませんでした。
それがついに、使えるようになったというワケなのですYO-!!
これはうれしい。
……でも、紅葉を撮るならやっぱりベルビアだよな、とあっさりフィルムシミュレーションを変更。
紅葉を撮った直後の、この門というか入り口の写真も、まだベルビアのままだったのでした。
要するに直し忘れです。すみません。
こんな感じで、立派な墓所があります。
ここからはまたクラシッククロームに戻しています。
なんでお寺なのに鳥居があるんですかねー。
不勉強ですみません。よくわかりません。
わたしがよそ様のブログで見て「カッコイイ!渋い!」と思ったクラシッククロームの写真とは、だいぶ違うなと、第一訪問地である月照寺の時点で早くも気づき始めました。
当たり前のことだけど、やっぱり、腕前、なのですよ重要なのは。
そして、被写体がオシャレな都会だったから、カッコいいと思えたのです。たぶん。
寺みたいな古色蒼然とした被写体をクラシッククロームで撮ったら、オシャレだの渋いだのを通り越して、単なる古びた写真じゃねーかみたいになってしまいました。
寺っていうか、木々の緑が鮮やかにならなくて、灰色がかってしまうというか。
わたしの腕前にも問題があると思いますが。
だがしかし、自身の撮影技術は見て見ぬふりをして、次の場所へ移動。
細かいことは気にせず、写真を楽しむことを優先するのです。
技術のなさを反省するより、憧れのクラシッククロームを味わうのが先です。
芥川龍之介がほめていた、川と橋。
ついでに舟。
舟はちょっと待てばすぐに通りがかってくれます。
この堀川遊覧船、もう豆炭こたつ仕様になったらしいです。
こたつでぬくぬくしながら舟遊びができます。
芥川がけなしていた興雲閣。
中におしゃれなカフェができていました。
今回は入りませんでした。
興雲閣の中は、ほとんど人がいませんでした。
昔は、自由に弾いてもオッケーなオルガンとかあったような気がするんだけど、なんか、何もなくなってました。
これは、ノヴィーという、チェコ製のピアノだそうです。
触ってはいけなかったので触ってません。鍵盤が見たかった。
芥川お気に入りの天守閣。
芥川は天主閣と書いています。
ずっとクラシッククロームで撮っていますが、この辺はいい感じっぽいです。
人工物を撮ると渋カッコイイ感じになる気がします。
でも空もいい感じ。
芥川龍之介が現代にいたら、カメラ持って散歩とかするだろうか。
どんなフィルムを選ぶんだろう。
などなど妄想しつつ、楽しい散歩でした。