宇宙手帳

広く日常。

花とカレーと木造アパートの思い出

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Rollei35Sで撮った写真が上がってきました。

フィルムカメラで何日もかけて1本のフィルムを撮っていると、現像した時に季節外れの写真があったりするのが、デジタルと違ってよいところだと思っています。

夏のような陽気の日に、桜の写真とかを見て。
すでに懐かしさがあるという。


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どこにピント合わせたらいいのかわからなくて、適当に合わせた。
真面目なカメラマンには怒られるであろう適当な撮り方。

一眼レフじゃない素通しファインダーなので、どこにピントが来ているかは出来上がりを見てからのお楽しみです。
結果的にこれでよかったと思った一枚。

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これもそんな感じで撮った。

散歩写真の思い出

10年以上前だと思うけど、これらの桜写真を撮ったあたりの場所に、小さなカレー屋さんがありました。


当時、散歩の途中にそのお店に入りました。

テーブルの上にAGAT18Kというプラスチックでできたベラルーシ製カメラを置いて、カレーをいただいていたら、お店の人(奥さんかな)に「それはカメラですか?」とか訊かれた。
カメラですよーとか答えて、写真撮りながら散歩してるんですって言ったら、こんな情報をくれた。

「この近くに、三階建ての木造のアパートがあるんですよ」

どういう会話だったか、詳しいやり取りはよく憶えていないのですが、わたしがどういう被写体を求めているのかを、このカレー屋の店員さんは理解していたようです。


カレーを食べた後、そのアパートを探して少し歩いて、見つけて、AGAT18Kで撮影したように記憶しています。


そして、それから十何年も経った今、Rollei35Sを持ってまたここを散歩しているわたし。

カレー屋さんはとっくになくなっていて、AGAT18Kも壊れてしまったけど、歩いていて偶然、あのアパートに出くわしました(このアパートの詳細な位置を憶えていなかったので、偶然見つけた感じ)。

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まだ残ってくれていた物件。

一度撮った写真と同じ写真をもう一度撮ることに、意味なんかあるんだろうか。

とかいうことを、考えないわけでもないけど、いずれなくなってしまうであろう物件との再会はやっぱりうれしいし、あのカレー屋さんのことを思い出すきっかけにもなって、なんかよい散歩ができたような気分になりました。

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Rollei35S。
やっぱりとても好きなカメラ。