来年の手帳を考える
毎年10月号くらいになると、手帳術の特集を組んだ雑誌が出回ります。
わたしはもう2~3年前から、その手の雑誌やムックは一切買わなくなりました。
「手帳術」というものの正体は何なのか。
なんだか、ありもしない仮想未来を想定して、それに向かって行こうとしている、一種地に足がついてない印象を、手帳術本から強く受けることがあります。
全部の手帳本がそうだとは言いませんが。
未来はもちろん大事です。
だけど、何が起こるかわからないあやふやな「未来」よりも、「今」を一生懸命生きることの方が、ずっと大事だと思います。
未来が自分の思い通りになることは、まずありません。
望んだものが手に入らない未来だってありうる。持っているものすら、失う未来だってありうる。
だけど、望んだ以上のものが手に入る未来だってありうる。
そのどちらの未来が訪れるかは、「今」どうするか、それにかかっていると思うのです。
「わたしは過去は振り返りません。前だけを見て行きます。未来のことしか見ません」
と、堂々と発言する人に出会って唖然としたことがあります。
きっと、自分をポジティブで前向きな人間だと自負してるんだろうなあ……自負っていうか勘違い……。
手帳術で一番大事なのは、過去を振り返ること。
これは能率手帳の社長だった野口さんが言っています。自分が書いたことを読み返すことが大切なのだと。
ありもしない未来のことを書くのが手帳術なんかじゃあないのです。
目標なんて、必ずしも作らなくてもいい、とわたしも思うし。
そりゃ近い未来の予定は書いとかないとマズイですけど。
「今」を書く。
そして、読み返す。
手帳ではそれがとても大事。
過去から見ていた「未来」が、「今」なワケで。
過去に「その時の今」を一生懸命やってきた結果が「現在の今」なのだなあ……と、過去の日記など読んでいて、今を生きる勇気をもらうことも多々あるのです。
上の写真は、『能率手帳の流儀』という本から要点を抜き書きしたものです。
去年から、能率手帳の後ろの自由筆記ページに、これを書くことにしています。
そんなわけで、来年用の手帳にも、能率手帳ゴールド小型を注文しました。
またしても贅沢に、名入れもお願いしました(イニシャルだけですが)。
見開き1ヶ月のマンスリーブロックとして、カトリック手帳も購入済み。こちらで計画を立てる感じです。
それから、その日あったことを忘れないように書きつける日記も、わたしにとってはとても大切。
容量無制限のHB×WA5のシステム手帳と、1日をコンパクトにまとめる博文館日記帳の2冊が日記用です。
つまり2018年とまったく同じ布陣です。
手帳ジプシーもすっかり落ち着きました。