宇宙手帳

広く日常。

硬いペン軟らかいペン

わたしだけかもしれませんが、一部のステンレスニブの万年筆で長文を書いていると、右手の指や腕が痛くなることがあります。
「鉄ペンは硬い」とよく言われるから、その硬さのせいで手が痛くなるのでしょう。

でも、実際は金ペンでも硬いと言われるものもあります。
万年筆愛好家の間でよく「硬い」と言われている金ペンをいくつか試してみましたが、なぜか金だと手が痛くなることはあまりありません。

ペン先の硬軟がよくわからない

手が痛くなる原因が、「ペン先が硬いから」という理由だけなのか、あるいは他の要素との組み合わせなのか。

そもそも、ペン先の硬いとか軟らかいとかいう感覚も、わたしが鈍いせいなのか、よくわかりません。
セーラーのデスクペンなど、鉄ニブなのにふわふわした書き心地がするので謎です。


かつて「鉄筆」で石に字を彫っていたことがあるわたしにとっては、レビュー記事で、
「この万年筆は硬すぎて、まるで鉄の棒でひっかいているような感じ」
と言われるペンで書いてみても、全然そんな感じはしませんでした。この人本当に鉄の棒でひっかいて字を書いたことがあるんだろうか?と疑問に思ってしまう。まあたぶんないんでしょう。


万年筆は金属でできてるんだから、毛筆より硬いのは当たり前だし、鉄筆よりは軟らかいのも当たり前。
だがその細かい機微がわからない……!

万年筆のレビュー記事を読むと、ニブの硬さ軟らかさと並んで、ニブのしなりについてもよく言われています。
が、そもそもわたしはニブがしなるほど力を入れて書かない。

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↑これはとても楽に書けるペン。

手が疲れる理由

鉄ペンで手が痛くなったり疲れたりする理由として考えられることの一つは、軸の太さと重さかなーと最近は考えています。

手が痛くなるのは、要するに握るのに変な力が入ってしまうからだと思うワケで。
軸が細ければ、手の中でペンを保持するために力が入る。


軸の重さも結構重要だと思う。鉄素材による接地時の連続的な衝撃を吸収しきれない軽い軸を、手の中でブレたり滑ったりしないようにと、握り込んでしまうことによる力の入れすぎ……というところでしょうか。推測ですが。


手が痛くなるペンで書いた字は、なんかぎこちない感じの字形になりがちです。縦書きで書いても流れができてこないというか。ゲルインクボールペンで書いた文字に似ている。

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↑こんな感じ。軸の美しさは気に入っているんだけどなー。