宇宙手帳

広く日常。

文具好きのデジタルとアナログ使い分け

文具メーカーに勤務している人で文具好きはあまりいない、と取引先の人から言われたことがありますが、わたしは文具大好きです。
紙が好きだし、万年筆も好きです。ボールペンはそんなに好きじゃないです。文具好きを自称しながら選り好みします。


iPhoneも持ってるし、Evernoteも使ってますが、手帳は必ず紙です。
現在の手帳はトラベラーズノートです。カレンダーと同じ日曜始まりにしておかないと間違えるので、めんどくさいけど日付曜日フリー式に自分で日付と曜日を書き込んで使っています。

なぜアナログ手帳を使うのかというと、理由のひとつは万年筆を使いたいからで、もうひとつは鳥のシールを貼りたいからです。

それと、もう一つの理由が最近わかりました。先日、巨匠の眼という展示で川端康成の原稿を見た時です。

展示されていた生原稿にこんなのがありました。「ナントカの太陽の…」と書いてある箇所の「太陽」がクシャクシャッとペンで消され、その横にまた「太陽」と書かれ、それもクシャクシャ消されて、更にその横に「光」と書き換えられたものの、それもまたクシャクシャに消されて、その斜め上に「太陽」と書かれて丸で囲ってありました。
結局最初の太陽に落ち着いたようだけど、その一語を決めるまでにずいぶん悩んだんだなあと。その紆余曲折の過程が残っているのがすごくいいなと思いました。


デジタルは結果しか残らない。キレイではあるけど。



一方、デジタルの利点もあります。
友達の誕生日が憶えられないので、Googleカレンダーに登録して、毎年リマインドしてくれるよう設定しています。助かります。
また、ルーティン的な仕事で数日ごとにやらないといけないことなども、iPhoneのリマインダに登録して、知らせてもらってます。

Evernoteは今のところ他人と共有とかはしてなくて、自分だけの便利なノートです。
たとえば行きたい場所の情報をメモして、ネットから落としてきた地図を貼り付けておくとかそういうのが多いです。
あとは、旅行持ち物リストなんかは使い回しできるので、少しずつ書き換えて何度も使ってます。


ポメラも大好きで、1台友達にあげたのに手元に2台残ってます。
ガンダム展を見たらガンダムモデルも欲しくなってしまいましたが、さすがにこれ以上増やすのは問題だと思い、買ってません。

ポメラは、旅行先などで書きたいことがたくさんある時に便利です。手書きよりキーボードの方が速いので、「思ったことを全部書いたー!」という満足感はあります。
ブログの下書きなどには最適だと思います。



最近、ライフログ的な記録の残し方について、考え方が少しずつ変わってきました。

今までは、外に発信しないライフログ(というか単なる日記か)は、ポメラやPCで作成していました。
理由はさっきも書いた通りで、キーボードの方が速いから思考の速度に追いつける、というのが主な理由です。

確かにそれはそうなんだけども。
場所を取らないしキレイな形で残せるポメラやブログでのログもいいけど、過程も込みで残しておくなら手書きの方がいいかもしれない…という考え方にシフトしてきたようです。
さきの巨匠の眼展の川端康成その他文豪の原稿を見たこと、その前にはガンダム展で原稿用紙に走り書きされたメモや手書きのスケッチを多数見て、実体のないデータではなく、人が手を加えた物体の持つ力を受診したことも影響していると思います。
加えて、ノート愛用者のブログで、「手書きのスピードだと、ゆっくり考えをまとめながら書くことができる」というようなことを言っている人がいて、はっ…となりました。

書きたいことをある程度頭の中でまとめながら、ゆったりとした流れの過程を残しながら、ペンから紙に文字の形で出していく。
そのやり方で書いていった方が、後で読んで楽しいものができそうな気がしてきたのです。

実際、少し前に10年前の手書き日記を発掘してしまって、黒歴史だー!と言いながら読んだのですが、これが結構面白かった…。
手書きの方が、少し丁寧に優しく記録しているような印象がありました。キーボードだと「叩く」動作の連続だからでしょうか。関係ないかな。

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今度のイタリア旅行の時は、ポメラは持って行かないつもりです。
その代わり、モレスキントラベラーズノートを持って行って、何かを思いついたらその場で開いて書き込もうと思ってます。
残したいのが結果だけではなくて、あちこち寄り道したり道に迷ったりした足跡ごと残したいので。


デジタルとアナログの文具使い分けについては少しずつ考えが固まってきたのですが、モレスキントラベラーズノートの使い分けはどうするんだ?という課題についてはまだあんまり考えが熟してません。



いまさらですが、毎度このブログは記事の内容が多岐にわたりすぎてて、読んでくださる皆様には呆れられていることと思います。申し訳ありませんがこういう管理人です。
興味のある話題の時だけでも読んでいただければとてもうれしいです。